1月のユーロ圏インフレ率は5.1%、3カ月連続で過去最高更新

EU統計局ユーロスタットが2日に発表したユーロ圏の1月のインフレ率(速報値)は前年同月比5.1%だった。前月の5.0%を上回り、過去最高を更新した。エネルギー価格が高水準にあることで物価急上昇に歯止めがかからない状況が続いている。(表参照)

分野別ではエネルギーが28.6%、工業製品が2.3%、サービスが2.4%。エネルギーの上げ幅は前月の25.9%から大きく拡大した。欧州中央銀行(ECB)が金融政策で重視する基礎インフレ率(価格変動が激しいエネルギー、食品・アルコール・たばこを除いたインフレ率)は2.3%で、前月から0.3ポイント縮小した。

ユーロ圏のインフレ率が過去最高を更新するのは3カ月連続。市場では21年の物価上昇の一因となったドイツの付加価値税(VAT)減税打ち切り(20年12月)の反動効果が1月からなくなるため、縮小すると予想されていたが、食品の値上がりもあって上げ幅が一層拡大した。

主要国はドイツが5.1%、フランスが3.3%、イタリアが5.3%、スペインが6.1%となっている。

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