欧州自動車大手ステランティスは10日、ロシアにおける完成車の輸出入を停止すると発表した。ロシアのウクライナ侵攻を受けた措置。同社は三菱自動車と合弁でカルーガ工場を運営している。
ロシアへの輸入と、同国からの輸出をすべて停止する。同社は声明で、ウクライナの従業員に対し最大限の支援を行うことも表明。給与の保障と臨時手当の支給に加え、国外への脱出をサポートするとしている。
カルーガ工場はモスクワの南西180キロメートルに位置する。従業員は2,500人以上、年産能力は12万5,000台。旧PSAグループ向けの商用バンのほか、三菱自動車のSUV「アウトランダー」や「パジェロ」を生産している。三菱自はすでにロシアへの完成車の輸出を取りやめている。 同工場は現時点で操業を停止していないものの、ステランティスのカルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)は「部品不足により近いうちに稼働を止める」予定であることを明らかにしている。