ライフサイエンス大手の独バイエルは10日、非農業分野の害虫駆除剤を手がける「エンバイロサイエンス事業部」を英投資会社シンベンに売却することで合意したと発表した。農業化学部門の経営資源を農業分野に絞り込む方針に基づく措置。売却益は26億ドル(24億ユーロ)で、同社は債務の圧縮に充てる。今年下半期の取引完了を見込む。
エンバイロサイエンス事業部では森林、芝生、観賞植物向けの殺虫剤や除草剤を製造・販売している。世界100カ国以上で事業を展開しており、従業員数は約800人。2019年の売上高は6億ユーロだった。バイエルは同事業の放出方針を昨年2月に打ち出していた。