鉄道車両大手の仏アルストムはこのほど、ポーランドの輸出信用公社(KUKE)と戦略的な協力協定を結んだと発表した。融資の上限額は10億ユーロ。これによりアルストム製品の購入者の必要資金確保を容易にし、同社の製品輸出を後押しする。同社はポーランド国内に工場など11の拠点を持ち4,000人を雇用している。
アルストムはポーランドで鉄道車両の生産と輸出を行うほか、国内向けに多くの車両や信号システムなどを納入してきた。今後、新たに400人を雇用することも計画している。
アルストムは昨年1月、カナダ同業ボンバルディアの鉄道事業部門を買収した。同部門はインドのムンバイ都市圏地域開発局(MMRDA)から鉄道車両39台などを受注していたが、現地英字紙『タイムズオブインディア』はアルストムがMMRDAに対し、土地の取得が進んでいないことなどを理由に事業を継続しない旨申し入れを行ったと報じている。
アルストムは2019年12月、ボンバルディアと共同でフランスのパリ交通公団(RATP)から地下鉄車両44台の受注を獲得した。契約額は5億3,000万ユーロに上る。