EUの欧州委員会は16日、インドとインドネシア産の冷間圧延平板ステンレス鋼製品に反補助金関税を課すと発表した。税率はインド製が7.5%、インドネシア製が21%。反ダンピング関税に続く制裁措置となる。
EUは両国産の冷間圧延平板ステンレス鋼製品が域内に不当な安値で輸出されているとして、2021年11月に反ダンピング関税を課した。税率はインド製が13.9~35.3%、インドネシア製が10.2~20.2%。
今回の追加措置は、両国政府の不当な補助金を後ろ盾にダンピング輸出が可能となっていると判断したため。とくにインドネシア製品に関しては、政府が輸出を厳しく制限するニッケル鉱石について、中国には優遇的に安値で供給する代わりに、中国政府がインドネシア鉄鋼業界に有利な条件で資金を融通する制度も問題視した。