英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)は5月31日、米バイオ企業のアフィニバックスを買収すると発表した。ワクチン部門の強化が狙いで、買収額は最大33億ドルに上る。
アフィニバックスはワクチン開発に強みを持つ企業。複数の次世代ワクチンを開発中だ。とくに肺炎、髄膜炎など肺炎球菌感染症向けワクチンは最も開発が進んでおり、米国で近く最終段階の臨床治験が承認される見通しだ。
GSKはまず21億米ドルを支払う。さらに、同ワクチン開発の進展状況に応じて最大12億ドルを上乗せする。2022年7~9月期の買収手続き完了を見込む。
GSKは一般用医薬品(大衆薬)などを手がけるコンシューマー・ヘルスケア部門を分離することが決まっており、医療用医薬品事業の強化が必要となっている。同社は4月、血液がんの治療薬に特化したバイオ医薬品企業のシエラ・オンコロジーを19億ドルで買収すると発表していた。