2010/6/2

コーヒーブレイク

スターリン、ヒトラー暗殺計画を妨害?

この記事の要約

ナチス・ドイツとの大戦で、2,700万人もの国民を失ったソ連。しかし、当時の指導者スターリンは、2度にわたってヒトラー暗殺計画を妨害していた――。ロシアの元内相で第二次大戦を研究する「軍司令官クラブ」の議長を務めるアナト […]

ナチス・ドイツとの大戦で、2,700万人もの国民を失ったソ連。しかし、当時の指導者スターリンは、2度にわたってヒトラー暗殺計画を妨害していた――。ロシアの元内相で第二次大戦を研究する「軍司令官クラブ」の議長を務めるアナトリー・クリコフ氏がこのほど、こんな事実を明らかにした。

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クリコフ氏によると、ソ連は1943年と44年の2回、ヒトラーの暗殺を計画。だが、43年は具体的な計画が練られたところで、スターリンが突然、中止を命令。44年は暗殺者がヒトラーの側近に潜り込み、ナチス高官からも高い信頼を得ていたにもかかわらず、再びスターリンは遂行を取りやめたという。

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スターリンが計画を中止させた理由は「ヒトラーの後継者が米国や英国と個別に平和条約を結んでしまうことを恐れた」からだとしている。「歴史に『もし』はない」とよく言われるが、もしこれが成功していれば、ワルシャワ蜂起とこれに続くナチスのワルシャワ破壊もなく、アンネ・フランクはアウシュビッツで死なずにすみ、犠牲者はどれだけ減っただろうか。「軍司令官クラブ」は、この暗殺計画について「証拠文書も持っている」(クリコフ氏)としており、大戦中の知られざる事実を集めた本を近く出版する予定だという。

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