チェコ警察は9月29日、メタノールを含む密造酒の流通網を把握することに成功し、関係者5人を逮捕したと発表した。これら容疑者は、過失致死傷の罪に問われることになる。チェコでは9月に入ってメタノール中毒が多発。29日までに26人が死亡している。政府はこれを受けて14日、アルコール20度以上の蒸留酒販売を全面禁止したが、27日に条件付きで緩和した。輸出は20日以来、禁止されている。
\警察発表によると、ボヘミア西部のカルロヴァルスキー郡ソコロフで新たな中毒患者が出たとの報告を受けて捜査を実施し、20リットルの密造酒を発見。そのメタノール含有量は法定上限の10倍にも達していた。さらに捜査を進め、同郡で密造酒を保管していた男性1人、女性1人を逮捕した。南モラビアのミクロフでも同じ容疑で男性1人が逮捕された。捜査で押収した密造酒は合計360リットルにも達した。主にアプリコットの蒸留酒がベースで、ラベルのないワインの空き瓶に詰められていたという。
\北モラビア地方では、24日に密造酒を造った張本人の男性2人が逮捕されている。(9月26日号「チェコ、蒸留酒の輸出を禁止」、9月19日号「密造酒にご注意~チェコ」を参照)
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