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2010/2/10

コーヒーブレイク

犬が氷盤に乗って120キロ漂流!? バルト海で救助

この記事の要約

このところ寒さが和らいできたとはいえ、まだ北欧州の大部分で夜は氷点下まで冷え込む。海上ともなれば、寒さはさらに厳しいだろう。氷の浮かぶバルト海を航行していたポーランドの漁業調査船「Baltica」は1月25日、氷盤の上で […]

このところ寒さが和らいできたとはいえ、まだ北欧州の大部分で夜は氷点下まで冷え込む。海上ともなれば、寒さはさらに厳しいだろう。氷の浮かぶバルト海を航行していたポーランドの漁業調査船「Baltica」は1月25日、氷盤の上で漂流しているある物体を発見した。

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それは、小型の犬。発見するや、すぐさま船員たちは救助に向かい、ポンツーンを海上に浮かべた。犬は寒さで震え、海中に落ちかかっていたが、整備士のブチンスキさんがなんとか犬をつかみ抱き上げたという。

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発見場所は陸から25キロ離れた地点。国内にこのニュースが知れ渡ると、発見地点から120キロ離れた内陸のグルジョンツ(Grudziadz)の消防士は驚き、この船の所有者である研究所に連絡した。消防士は犬が救助される2日前、同市周辺のヴィスワ川で氷に乗って流されている犬を発見、救助しようとしてできなかったという。研究所のペルチャルスキ所長は犬が120キロ以上を漂流したことに驚きつつ「この犬は本当にラッキーだ。夜間だったら、絶対に気がつかなかった」と喜びの声をあげた。

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この犬には、さらに幸運が重なった。研究所がこの犬の元の所有者を探したところ、6組が名乗り出たが、犬はいずれにもなつかず虚偽の申告であったことが判明。救助したブチンスキさんが飼うことになったという。犬には地元の動物愛護団体からドッグフード17キロと、「もう海に落ちないように」との願いを込めて首輪と鎖がプレゼントされ、元気に暮らしているようだ。

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