夏休みも終わってプーチン大統領が表舞台に戻ってきた。「勇敢な冒険家」としての演出にも怠りなく、6日にはウラジオストクで開かれたアジア太平洋経済協力機構(APEC)の首脳会議に向かう途中、鶴の希少種、ソデグロヅルの飛行訓練のためヤマル半島に立ち寄った。
\ソデグロヅルは絶滅が危惧されている希少種だ。ヤマル半島のクシャヴェト鳥類研究所では人工繁殖で生まれた幼鳥をモーター付きハンググライダーで越冬地のウズベキスタンへ導いている。今回はこれに備えた飛行訓練だった。
\プーチン大統領は鶴のエスコート役を務めるために、1年半をかけてハンググライダーの運転を学んだという。雄大な自然を背景に、強いだけではなく「やさしい」指導者をアピールしたかったというところだろうか。
\しかし、国民がどこまで関心を寄せたかはわからない。インターネットでは批判と嘲笑の嵐が吹き、ツイッターやフェースブックにはパロディ画像が公開された。以前に上半身裸で乗馬したことをもじって、鳥に上半身裸でまたがる姿や、バタフライで泳ぐ大統領の写真に「鶴の先導役を務める大統領」とキャプションを打ったものが見られた。
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