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2010/5/19

コーヒーブレイク

チェコODSに強力な援軍現る?

この記事の要約

英国で今月6日に実施された下院総選挙で、保守党を率い13年ぶりに政権交代を成し遂げたキャメロン新首相。新首相には「個人的に、特別なつながりを感じている」と話す、中東欧のある国の存在があるようだ。\ それは、チェコ。第二次 […]

英国で今月6日に実施された下院総選挙で、保守党を率い13年ぶりに政権交代を成し遂げたキャメロン新首相。新首相には「個人的に、特別なつながりを感じている」と話す、中東欧のある国の存在があるようだ。

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それは、チェコ。第二次大戦前の1938年、英国はナチス・ドイツの要求に屈する形でミュンヘン協定を締結、ナチスによるチェコ領ズデーテン地方の併合を認めた。だが、キャメロン新首相の親戚筋で、当時海軍総督に就いていたダフ・クーパー(Duff Cooper)氏は敢然と協定締結に反対、締結の翌日に辞職した。

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この歴史的なエピソードもあり、キャメロン氏はこれまで頻繁にチェコを訪問。トポラーネク前首相とはファーストネームで呼び合う仲で、前首相が3月まで党首を務めていた市民民主党(ODS)については「英保守党に最も近い兄弟政党」と賞賛。実際、昨年5月の欧州議会選では、キャメロン氏はわざわざODSの選挙応援のためプラハに駆けつけた。

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ODSは党首だったトポラーネク前首相がスキャンダルから政界引退を表明、今月末に予定される下院選では、ライバル政党の社会民主党(CSSD)に対し劣勢が予想されている。それだけに、ODS党内では英新首相となったキャメロン氏の電撃的なチェコ訪問を期待する声が高い。英新首相は国内政治で多忙な様子だが、ODSにとって「強力な援軍」は来るのだろうか?

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