2010/6/23

コーヒーブレイク

モスクワ地下鉄駅に新たな名所?

この記事の要約

モスクワの地下鉄は東京に次いで世界で2番目に利用客数が多いとされる。市民の足となっているだけでなく、駅ごとに大理石や彫刻、壁画など豪華な装飾が施され、利用者の目も楽しませてくれる。そんなモスクワの地下鉄で、このほど開通し […]

モスクワの地下鉄は東京に次いで世界で2番目に利用客数が多いとされる。市民の足となっているだけでなく、駅ごとに大理石や彫刻、壁画など豪華な装飾が施され、利用者の目も楽しませてくれる。そんなモスクワの地下鉄で、このほど開通した駅が物議をかもしている。

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その駅とは、リュブリンスカ・ドミトロフスカヤ線(黄緑ライン)のドストエフスカヤ駅。19世紀後半のロシアを代表する作家フョードル・ドストエフスキーの名前を冠する駅だけに、同氏の代表作『罪と罰』の1シーンをあしらった大理石の壁画が飾られている。

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だが、問題となったのはその壁画。『罪と罰』の主人公である若い男が2人の老婆を斧で殺す凄惨なシーンが描かれているためで、モスクワの著名な心理学者であるビノグラードフ氏は「自殺を誘う壁画」だと酷評。このまま飾っていれば駅は自殺の名所になるだろうと警告した。ほかにも多くの心理学者が壁画の持つ陰湿さと攻撃性を指摘、地下鉄を運営する市当局に修正するよう呼びかけていた。

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こうした指摘を受け、市は当初開通させる予定だった5月に同駅の開通を無期限に延期すると発表していたが、結局そのまま開通させた。議論を呼んだ壁画があるだけに駅は有名になりそうだが、悪い意味での名所にならないよう願うばかりだ。

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