2010/1/27

ポーランド

バッテンフォール、ポーランド投資を延期か

この記事の要約

スウェーデンの国営電力会社バッテンフォールが、ポーランドでの投資延期や縮小を検討している。採算面の懸念が大きくなっているためで、2~3カ月後に決定する。ポーランド子会社のJacek Piekacz取締役が、ダウ・ジョーン […]

スウェーデンの国営電力会社バッテンフォールが、ポーランドでの投資延期や縮小を検討している。採算面の懸念が大きくなっているためで、2~3カ月後に決定する。ポーランド子会社のJacek Piekacz取締役が、ダウ・ジョーンズに明らかにした。

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バッテンフォールはワルシャワで石炭とガスの火力発電所、北部と中部で石炭火力発電所を建設することを計画している。石炭発電の出力だけで3,000メガワットに上る。ただ、ポーランドの電力料金は低価格で安定しており、今後4~5年で電力需要が大幅に増大する見込みも小さい。

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さらに打撃となりそうなのが環境コスト。欧州連合(EU)は新設の発電所に二酸化炭素回収・貯蔵技術(CCS)の採用を義務づけることを協議しているもようで、実施されれば建設費用が大きく膨らむ。またポーランドの発電所は2013年以降も、政府から必要な温暖化ガス排出権の最大70%を無償で供与されるものの、それ以前の100%無償供与に比べ、排出権購入コストは増加する。このためバッテンフォールでは、ポーランド事業の採算性を慎重に吟味しているという。

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