2010/2/10

チェコ・スロバキア

チェコ議会選は5月28~29日に

この記事の要約

チェコのクラウス大統領は5日、任期満了に伴う下院総選挙を5月28~29日に実施すると発表した。与党・市民民主党(ODS)と野党・社会民主党(CSSD)の議会内2大政党はともに、5月中旬の実施を希望していたが、大統領は規定 […]

チェコのクラウス大統領は5日、任期満了に伴う下院総選挙を5月28~29日に実施すると発表した。与党・市民民主党(ODS)と野党・社会民主党(CSSD)の議会内2大政党はともに、5月中旬の実施を希望していたが、大統領は規定内で最も遅い日程を選んだ。各党は3月23日にまでに候補者名簿の提出が義務付けられ、本格的な選挙準備に入る。

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大統領は「特定の政党に有利になった、などの憶測を避けたかった」と決定の理由を説明。決定に当たり、大統領は総選挙までの暫定内閣を率い、総選挙後は当初の予定通り政界から身を引くとしているフィシェル首相とのみ協議したという。

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世論調査機関Medianが昨年12月に発表した政党別支持率調査では、CSSDが29.3%と、ライバルであるODSの23.4%を引き離して首位。CSSDが選挙で勝利すれば、今年の予算成立で共闘した共産党との連立内閣を発足させる可能性が高いとみられている。

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新内閣の最大の課題は、2009年で国内総生産(GDP)比7%に達したとされる財政赤字。CSSD、共産党はフィシェル内閣が作成した今年の予算案にさらなる歳出拡大を要求し、今年の財政赤字をGDP比5.3%から5.7%に膨らませた経緯がある。だが、CSSDは「2015年か16年にユーロ導入が可能となるよう財政赤字削減に取り組む」として、法人・個人の所得税を引き上げ、歳入増加を図る考えを明らかにした。

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