2010/2/10

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

IMF、セルビア公務員改革の遅れを懸念

この記事の要約

国際通貨基金(IMF)のBogdan Lissovolikセルビア駐在代表はこのほど、セルビア政府の公務員改革が予定より遅れ、「融資協定から逸脱している」と懸念を表明した。一部メディアは、IMFがセルビアへの金融支援を凍 […]

国際通貨基金(IMF)のBogdan Lissovolikセルビア駐在代表はこのほど、セルビア政府の公務員改革が予定より遅れ、「融資協定から逸脱している」と懸念を表明した。一部メディアは、IMFがセルビアへの金融支援を凍結する可能性もあると報じていたが、「政府が決定した今年の予算は、財政赤字がIMFとの合意に沿った国内総生産(GDP)比4%内に抑制される。この点には満足だ」と述べ、即座の支援凍結を否定した。

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セルビアは昨年3月、IMFから29億ユーロの金融支援を受けることで合意。これまで11億2,000万ユーロの融資が実施された。IMFは融資条件としてセルビア政府に公務員改革の実施を課し、政府は2010年前半までに国家公務員8,000人の削減を約束していた。ところが、政府は削減を進めるどころか、昨年11月に公務員給与として1億2,000万ユーロの増額を決定していた。

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セルビア財務省広報担当は現地ニュースサイト『B92』に対し、「公務員削減は進行中。今後数週間以内に政府が指針を発表するはずだ」と釈明。同省だけで年内に3,000人の人員削減を行う予定だと明らかにした。

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IMF代表団は9日にセルビアに入り、23日まで政府や中銀などと財政や改革の進捗状況について協議する見通し。この結果により、IMFは3回目となる3億5,000万ユーロの融資実施について決定する。IMFは金融危機で大きな打撃をこうむった中東欧7カ国と、総額約455億ユーロの金融支援を行うことで合意。だが、ラトビア、ウクライナ、ルーマニアなどが融資協定に違反したとして、一時融資を凍結された。

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