2010/2/17

チェコ・スロバキア

チェコ建設業界、09年はコスト削減で増益確保

この記事の要約

チェコでは2009年に景気後退で建設需要が低迷したが、建設業界は前年比で増益を確保したもようだ。現地通信社CTKの調査によると、建設大手の多くは減収となったものの、コスト削減により利益を拡大させた。ただ、業界では今年も業 […]

チェコでは2009年に景気後退で建設需要が低迷したが、建設業界は前年比で増益を確保したもようだ。現地通信社CTKの調査によると、建設大手の多くは減収となったものの、コスト削減により利益を拡大させた。ただ、業界では今年も業績回復は期待できないとみており、需要減少を訴える声が少なくないという。

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国内業界最大手でスロバキア事業にも強いスカンスカ(本社スウェーデン)がこのほど発表した09年決算は、売上高が前年比15%減の312億4,300万コルナ、営業利益が同10%増の15億4,500万コルナだった。リスクや採算性をこれまで以上に重視して受注を選別したことや、17%におよぶ大幅な人員削減などによるコストダウンで増益を達成した。インフラ建設部門の売上高は190億6,400万コルナ、営業利益は11億4,200万コルナで、前年をそれぞれ4%下回った。一方、建物建設部門は住宅建設市場の低迷で売上高が前年比32%減の102億コルナに落ち込んだが、営業損益は昨年の2億1,900万コルナの赤字から1億6,200万コルナの黒字に改善した。

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現時点で09年決算未発表の他社の業績見通しは、メトロスタフが売上高220億コルナで3%の減収、営業利益は不明。シュトラバーグは16%の減収(146億5,000万コルナ)に対し、営業利益が前年の19倍の2億8,000万コルナ。スブテラは8%減収の41億コルナ、80%増益の5,000万コルナ。一方、OHL ZSは6%の増収(128億コルナ)を達成したが、営業利益は前年並みにとどまったもよう。(1CZK=4.7JPY)

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