2010/3/17

総合・マクロ

中東欧の商業不動産賃貸、09年は大幅減

この記事の要約

中東欧で2009年に賃貸された商業用スペースの総面積は150万平方メートル(平米)で、前年の280万平米から大幅に減少したものの、過去10年間で3番目の規模だったことが、米不動産コンサルティング大手クッシュマン&ウェイク […]

中東欧で2009年に賃貸された商業用スペースの総面積は150万平方メートル(平米)で、前年の280万平米から大幅に減少したものの、過去10年間で3番目の規模だったことが、米不動産コンサルティング大手クッシュマン&ウェイクフィールド(C&W)が8日発表した調査報告書で明らかになった。

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09年に新規に建設された商業施設の総面積は160万平米で、前年から35%減少した。スロバキアで新規供給がほぼゼロとなったほか、ハンガリーでは前年の約半分、チェコとポーランドでは約3分の1落ち込んだ。また、商業用スペースの空室率は平均で16%、最低はスロバキアの7%、最高はハンガリーの19%だった。C&Wの中東欧部門責任者であるフロビル氏によると、空室率の適正水準は10%とされており、この水準を下回ると新規投資が増加する傾向にあるという。

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一等地にある物件の賃料は月額平均で1平米当たり3.5ユーロだった。09年初頭は金融危機の影響で賃料が下落する傾向があったが、年末には空室率の低い地域を中心に賃料が上昇に転じ、今年も人気の高い地域の物件については上昇が見込まれるという。

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中東欧における商業用スペースの総面積は1,200万平米に達している。フロビル氏は、中東欧には◇教育水準の高い人材が低コストで雇用できる◇西欧市場へのアクセスが良い◇消費者の購買力が比較的高い◇西欧と比べ潜在成長力が高い――といった利点があり、商業不動産市場も今後の成長が期待できるとしている。

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