スロベニアの大手家電メーカー、ゴレニエは11日、2009年決算の最終損益(連結、速報ベース)が1,220万ユーロの赤字となったと発表した。欧州全域に及んだ需要減退の直撃を受け、前年の1,020万ユーロの黒字から約20年ぶりの赤字に転落した。
\同社は輸出売上高が全体の90%以上を占める。08年にはオランダ家電メーカー、ATAGの買収によりベネルクス市場での事業を拡大し、欧州市場での地位を強化した。売上高は明らかにしていないが、ATAGの連結がなければ09年の減収幅はさらに広がったとしている。Bobinac社長は今年の見通しについて「市場環境は依然として非常に厳しく、失業者の増加で耐久財メーカーへの悪影響が強まっている」と厳しい見方を示している。ただ、今年に入って需要回復の兆しが見え始めているとも述べ、業績改善への期待感をにじませた。
\09年10-12月期の売上高は前期比11%減の11億8,000万ユーロ、純利益は29%減の240万ユーロだった。下半期には経費削減や生産効率化により営業黒字を確保。利払い・税・償却前利益(EBITDA)は上半期に大きく落ち込んだが、10-12月期には前年を上回る水準に回復したとしている。
\