2010/3/24

チェコ・スロバキア

チェコ、三井物産に排出権を追加売却

この記事の要約

チェコ環境省は16日、京都議定書が定める温暖化ガス排出権(AAU)を三井物産に売却することで合意したと発表した。取引量は二酸化炭素換算で250万トン。チェコは昨年9月にも同社とAAU2,000万トンを売却する契約を結んで […]

チェコ環境省は16日、京都議定書が定める温暖化ガス排出権(AAU)を三井物産に売却することで合意したと発表した。取引量は二酸化炭素換算で250万トン。チェコは昨年9月にも同社とAAU2,000万トンを売却する契約を結んでおり、今回の取引は追加売却となる。

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取引額は公表されていない。ただ、経済紙『フィナンチニ・ノビニー』によると、環境省は「単位あたりの価格はこれまでと同程度」だと明かしたという。同省はこれまでに、AAU計7,100万トンを170億コルナで売却していることから、今回の取引額は6億コルナ内外に上るとみられる。

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チェコは共産主義時代のエネルギー効率の悪い重工業施設が次々と閉鎖されたうえ、技術革新が加わって、1990年比で温暖化ガス排出量を27.6%削減することに成功。2012年までに売却可能なAAUが約1億2,000万トン生じる見通しだ。このうち7,100万トンはすでに売却済みで、4,000万トンを日本政府、2,000万トンを三井物産に譲渡した。

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環境省ではこの売却益で、家屋の断熱化工事や、旧型のボイラーを環境配慮型ヒーターに取り替える工事の費用を助成する制度を立ち上げている。これまでに9,000件以上、総額15億コルナを上回る制度の利用申し込みがあったという。(1CZK=4.8JPY)

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