2010/3/31

チェコ・スロバキア

チェコ大手銀行5行の09年純利益は452億コルナ

この記事の要約

チェコ大手銀行5行の2009年通期の純利益は総額452億コルナに上った。一部の銀行で特別要因により大幅減益となったものの、全般的に経済危機の影響を抑えて底堅い業績となった。\ CSOB銀行の09年純利益は国内銀行としては […]

チェコ大手銀行5行の2009年通期の純利益は総額452億コルナに上った。一部の銀行で特別要因により大幅減益となったものの、全般的に経済危機の影響を抑えて底堅い業績となった。

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CSOB銀行の09年純利益は国内銀行としては過去最高の174億コルナを達成。08年の純利益を10億3,000万コルナに押し下げた主因である投資資産の評価損を除いて比較すると、純利益は17%減の105億コルナだった。Ceska sporitelnaの純利益は前年比24%減の120億コルナ。前年に44億6,000万コルナの生命保険子会社売却益があったためで、これを除くと5.9%の増益となる。

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一方、Komercni bankaの純利益は16.4%減の110億コルナ。ウニクレディト銀行の純利益も44%減の27億7,000万コルナと落ち込んだ。両行とも前年の利益が株式上場益や子会社の売却益で膨らんでおり、この要因を除くと減益率はKomercni bankaが10.2%、ウニクレディトは26%にとどまる。ライフアイゼンバンクの純利益は42%増の19億9,000万コルナだった。

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今年の業績は不良債権処理の成否がカギを握りそうだ。ライフアイゼンバンクのZalman頭取はチェコの銀行にとって一段と厳しい年になるとし、「失業率の上昇に従い個人向けローンの不良債権化が進む半面、企業顧客事業に回復の兆しが出てくるかもしれない」と予測する。Cyrrus証券のアナリスト、Hatlapatka氏も「リスクコストを抑えられれば09年並の業績が期待できる」と慎重な見方を示した。(1CZK=4.9JPY)

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