2010/4/14

総合・マクロ

東欧の企業買収、2年連続減少

この記事の要約

東欧地域の企業買収件数は、金融危機の影響で2 年連続の減少となった。M&Aコンサルティング会社の墺MPコーポレート・ファイナンス(MPCF)によると、同地域における09年の企業買収は約3,200件で、前年から激 […]

東欧地域の企業買収件数は、金融危機の影響で2 年連続の減少となった。M&Aコンサルティング会社の墺MPコーポレート・ファイナンス(MPCF)によると、同地域における09年の企業買収は約3,200件で、前年から激減した08年の3,469件をさらに下回った。

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買収件数の減少幅が最も大きかった国はスロバキアで、前年から51.7%も落ち込んだ。ルーマニアは46.9%減、ハンガリーも37.7%減少した。金融危機で信用不安が広がり資金調達が困難になったことが響いた。危機前は、利払い・税・償却前利益(EBITDA)の6~8倍を借り入れることができたが、09年は3~4倍に縮小。また、買収成立までの期間は長期化する傾向にあり、3~6カ月から9~12カ月に伸びている。

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産業分野別では、ビジネスサービス分野の買収件数が前年比14%増の1,484件で、全体のほぼ半数を占めた。一方、機械製造分野は234件で41%の大幅減となった。

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今年第1四半期は876件で前年の836件から4.6%の増加。昨年好調だったビジネスサービスやIT・電機通信分野は減少したものの、不振だった機械や消費財分野が増加に転じた。MPCFは全体的に回復の兆しが見えるとして、今年通年では増加に転じると見込む。

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