2010/4/14

ロシア

鉄鋼大手エブラス、09年決算で赤字に転落

この記事の要約

ロシアの鉄鋼大手エブラスが1日発表した2009年連結決算は、最終損益が前年の18億6,000万米ドルの黒字から12億6,000万米ドルの赤字に転落した。業績悪化の主因は世界的な景気後退による鉄鋼価格の下落で、利払い・税・ […]

ロシアの鉄鋼大手エブラスが1日発表した2009年連結決算は、最終損益が前年の18億6,000万米ドルの黒字から12億6,000万米ドルの赤字に転落した。業績悪化の主因は世界的な景気後退による鉄鋼価格の下落で、利払い・税・償却前利益(EBITDA)も前年比80%減の12億4,000万米ドルに落ち込んだ。

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売上高は97億7,000万米ドルにとどまり、前年を52%下回る大幅な減収となった。鉄鋼価格の下落に加えて、ロシア建設市場の冷え込みとエブラスの生産拠点がある北米、欧州、南アフリカでのインフラ事業低迷で需要が大きく減退したことが影響した。

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今年の業績見通しについては、需要が上向き鉄鋼価格も回復基調にあることから楽観的だ。フロロフ最高経営責任者(CEO)は、「(鉄鉱石の採掘から製品販売まで一手に行う)垂直統合型の事業体制をとる当社にとって業績改善を意味する」とし、第1四半期のEBITDAで前年同期比64%増の4億米ドルを見込む。価格上昇の効果が業績に明確に現れるのは今年後半あたりからとしている。

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