ルーマニア中銀(BNR)は4日、政策金利を0.25%引き下げ年6.25%にすると決定した。BNRの利下げは今年4回目で、金利は体制転換以来の過去最低を更新した。ただ、過去3回の利下げが0.5%ずつだったのに対し、今回は利下げ幅を縮小させた。
\INGバンク・ルーマニアのAlexandru-Chidesciuc氏は「ギリシャ危機でユーロ圏の金融市場に不透明感が漂っているため、BNRは慎重にならざるを得なかった」と利下げ幅が縮小した理由を指摘。「利下げ継続は、レウの対ユーロレートとインフレ動向次第」だと先行きを見通した。
\ルーマニアは、銀行総資産の約17%をギリシャ資本の銀行が握り、ギリシャ危機の飛び火が懸念される国のひとつ。一方、年初からレウが対ユーロで2%以上上昇したことを受け、輸入品やユーロ換算で値段が設定されるガソリンやアパート賃貸料、電話料金などが値下がりし、3月のインフレ率は前年同期比4.2%と3年ぶりの低水準に落ち着いた。
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