2010/5/19

ロシア

セベルスタリ、1-3月で赤字幅拡大

この記事の要約

ロシアの鉄鋼最大手セベルスタリが14日発表した2010年1-3月期(1Q)決算は純損失が7億8,500万米ドルとなった。前年同期は6億5,600万米ドルの赤字。期中に伊製鉄子会社ルッキーニを操業停止、売却対象としたことで […]

ロシアの鉄鋼最大手セベルスタリが14日発表した2010年1-3月期(1Q)決算は純損失が7億8,500万米ドルとなった。前年同期は6億5,600万米ドルの赤字。期中に伊製鉄子会社ルッキーニを操業停止、売却対象としたことで8億5,500万ドルの特別損失が発生し、赤字幅が拡大した。営業利益は2億9,800万ドルで、3億2,100万ドルの赤字を計上した前年同期から黒字に転換した。

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売上高は34.1%増の31億4,200万ドル。北米で販売が回復、ロシアでも石油・ガス、建設を中心に鉄鋼需要が戻りつつあるという。ルッキーニについてはすでに売却交渉に入っており、今後半年以内に売却交渉の成立を見込む。

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同社は1Qで2億600万ドルの投資を行った。ロシアで厳冬のため滞っていた生産、輸出が春以降で一気に進み、また政府が3月から実施している新車買い替え奨励策の効果で自動車業界からの需要も強まるとみて投資を加速させる方針で、通年では計14億ドルの投資を計画する。4-6月に関して同社は「最近決まった鉄鋼価格引き上げも業績に寄与する」と楽観的だが、通年は「下期が非常に不透明」と慎重な見方を示した。

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アフリカの鉱山権益を取得

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セベルスタリはまた、アフリカのコンゴ、ガボンの2鉱山で採掘権を持つコア・マイニング(Core Mining)社株式16.5%を1,500万米ドルで取得したと明らかにした。コンゴのAvima鉱山の推定埋蔵量は、鉄含有率60~70%の高純度鉱石1億トン以上を含む鉄鉱石5~10億トン。ガボン側は不明。セベルスタリは両鉱山にコア社と2億2,000万ドルを投資し、5年後をめどに4,000~6,000万トンの鉄鉱石を輸出したい考え。

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