2010/5/19

ロシア

新車販売が1年半ぶり上向き

この記事の要約

ロシアの自動車業界団体である欧州ビジネス協会(AEB)が14日発表した4月の新車販売台数は、前年同月比20%増の16万3,299台となった。経済環境の好転に加え、3月に開始された新車買い替え奨励策が奏功、2008年10月 […]

ロシアの自動車業界団体である欧州ビジネス協会(AEB)が14日発表した4月の新車販売台数は、前年同月比20%増の16万3,299台となった。経済環境の好転に加え、3月に開始された新車買い替え奨励策が奏功、2008年10月以来1年半ぶりに販売台数が前年同月を上回った。1-4月の累計では、前年同期比13%減の45万6,179台。

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4月のブランド別販売台数は、国内自動車最大手アフトワズのラーダが前年同月比54%増の5万2,449台で首位。米GMのシボレーが30%増の1万1,648台、仏ルノーが34%増の9,147台、韓国・起亜が46%増の8,331台と続いた。上位4社ともロシア国内に生産拠点があり、新車買い替え奨励策の恩恵を受けた形だ。

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奨励策は、車齢10年以上、保有暦1年以上の国内製造車を廃車にし、国内で製造された新車を購入する場合に5万ルーブルの割引が受けられるというもの。産業貿易省は、これまでに12万4,477台の適用証明書を発行、3万7,800台の購入に使用されたと明らかにした。

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現地経済紙『ベドモスチ』によると、奨励策に加え、ディーラー各社が奨励策による需要を当て込んで割引合戦を展開したこともあり、多くのディーラーでは「もっと自動車を仕入れておけば、売り上げはさらに伸びた」というほどの活況。大手ディーラーのロルフでは、2009年は約12%にしか過ぎなかったローンでの購入が、4月は33%と金融危機以前の水準に達したとしており、金融市場の回復も新車販売増加に寄与したようだ。

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アフトワズ、赤字幅縮小

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国内自動車最大手アフトワズは14日、1-3月期の純損失が25億8,000万ルーブルとなり、前期(09年10-12月期)の187億5,000万ルーブルから大幅に縮小したと明らかにした。コスト削減や販売増加が寄与した。

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新車買い替え奨励策を追い風に、同社の4月販売台数は「4×4」が前年同月比89%増、「2105/2107」が70%増、「カリーナ」が69%増など、各モデルが軒並み大幅に増加した。同社ではこの3モデルについて5月は土曜日も工場を稼働させ、増産する。(1RUB=3.1JPY)

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