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2010/5/19

ロシア

現代自、車体部品用プレス工場を稼動へ

この記事の要約

現代自動車が、サンクトペテルブルクで車体部品用プレス工場の整備を進めている。14日付のロシア経済紙『ベドモスチ』が伝えたところによると、今月下旬にも試験生産を開始。9月に予定する自動車工場の開所に合わせ、本格稼動させる見 […]

現代自動車が、サンクトペテルブルクで車体部品用プレス工場の整備を進めている。14日付のロシア経済紙『ベドモスチ』が伝えたところによると、今月下旬にも試験生産を開始。9月に予定する自動車工場の開所に合わせ、本格稼動させる見込みだ。ロシアに進出した外国自動車メーカーのうち、国内に自前でプレス工場を構えるのは現代自が初めてという。

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車体部品のプレスは、エンジンや変速機生産と並んで技術的難度が高く、コストもかかる工程であるとされる。このため、外国自動車メーカーのほとんどはプレス部品を輸入し、ロシア国内では部品の溶接、組立のみ行っている。

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だが、現代自は「コスト管理と高品質の維持を両立させるとともに、部品の現地調達比率を引き上げるためにもロシアに自前のプレス工場が必要」(ティホヌラノバ同社ロシア代表)と判断。2,500万ユーロを投資して同工場を建設した。同工場の生産能力はすべて、サンクトペテルブルクの新工場で生産される現代自動車の部品にあてられる。

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現代自以外では、数社が現地の合弁企業からプレス部品を調達する動きを見せている。独フォルクスワーゲンのカルーガ工場は7月から、国内鉄鋼大手セベルスタリとスペインのゲスタンプの合弁会社が生産するプレス部品の供給を受ける見通し。仏ルノーは年内をめどに、モスクワのアフトフラモス工場で生産する戦略低価格車「ロガン」と「サンデロ」のプレス部品の一部を、日本のIHI(旧称:石川島播磨重工業)とロシア・ジルの合弁会社から調達するという。

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現代自、ロシア戦略車を発表へ

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現代自はまた、ロシア市場の主力車となる新型車を今年末までに発表する。現地紙『デラボイ・ペテルブルク』が同社幹部の話として伝えたところによると、この新型車は中型セダン(Cクラス)で、ペテルブルク工場で最も生産されるモデルになるという。

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同工場はこの新型車を含めた3モデルを、合計で年10万台以上生産する計画。現代自は、委託生産を計画するロシアの自動車メーカー・イジェアフトの工場も活用し、中長期的にロシアで10モデル以上を生産したいとしている。

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