2010/6/2

バルト三国

ラトビアの銀行ローン延滞率27.7%

この記事の要約

ラトビアの銀行ローンの延滞率が30%近い高水準で推移していることが、同国の金融監督機関である金融・資本市場委員会が先ごろ発表した国内金融統計(速報ベース)でわかった。1-3月の平均失業率が20.4%と過去8年間で最高水準 […]

ラトビアの銀行ローンの延滞率が30%近い高水準で推移していることが、同国の金融監督機関である金融・資本市場委員会が先ごろ発表した国内金融統計(速報ベース)でわかった。1-3月の平均失業率が20.4%と過去8年間で最高水準に達するなどで、消費者の経済力が著しく弱まっていることが背景にある。

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金融統計によると、銀行ローン全体に占める延滞率は3月の27.5%から4月には27.7%に拡大した。このうち延滞期間が90日を超える要管理債権の比率は、2009年12月の16.4%から3月で17.9%、4月で18.3%と増加ペースを速めている。貸し倒れ引当率は3月末の10.3%から4月には10.6%に上昇し、引当金額は合計16億ラトに上った。これが足かせとなり、今年1-4月の国内銀行業績は合計で1億7,650万ラトの赤字だった。

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一方、4月末の預金残高は101億ラトで、ラトビアが財政危機に陥り国際通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)に緊急融資を要請した08年秋以来で最高の水準に回復した。国内居住者の預金残高は前月より1.1%(6,520万ラト)、国外居住者は6.6%(2億3,660万ラト)それぞれ増えた。(1LVL=157.5JPY)

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