チェコのビール大手ブドヴァルが6月30日発表した2009年通期の売上高は24億コルナとなり、前年から1.2%増加した。生産高は2.8%減の127万ヘクトリットル、税引き前利益は40%増の2億9,800万コルナだった。輸出拡大と運用益の増加が大幅増益につながった。
\イジー・ボチェク最高経営責任者(CEO)は記者会見で、「国内市場が全体として6%縮小したことを考慮すれば、上々の結果」と述べた。今期については、市場の好転は見込めないとの見通しを示した。
\ブドヴァルは生産の45%を国外に出荷し、チェコのビール業界で最大の輸出率を誇る。09年はアラブ首長国連邦、メキシコ、コソボに出荷を開始して、輸出相手国の数が58カ国に増加した。世界的な不況の風当たりを受けて、輸出高は前期を0.3%下回った。しかし、値上げの成功とコルナ安が奏功し、国外出荷額は上昇した。
\チェコのビール輸出に占める同社のシェアは前期比3.4%増の19.1%に拡大した。チェコ全体のビール輸出が10.4%縮小したことがシェアの伸長につながった。国内生産シェアも6.6%から7.1%に増加した。
\種類別の生産比率では、ラガービールが57%弱と最も多い。ドラフトビールは40%強で、ノンアルコールビールなどその他のビールが残りを占める。
\09年期は倉庫の自動化などに3億1,300万コルナを投資した。株式資本は10億コルナから31億コルナ、準備金は2億コルナから6億2,000万コルナにそれぞれ増加した。(1CZK=4.3JPY)
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