ロシアとカザフスタンの産金大手、ポリュス・ゴールドとカザフ・ゴールドは6月30日、株式交換により統合すると発表した。統合企業の名称は「ポリュス・ゴールド・インターナショナル(PGI)」で、ロンドン証券取引所(LSE)に上場する。PGIの金保有埋蔵量は1億1,200万オンスに達し、旧ソ連地域で最大、LSE上場企業の中でも最大の産金会社になるという。
\株式交換比率は、ポリュス普通株1株につきカザフ・ゴールドのグローバル預託証券(GDR)9.26単位、ポリュス米国預託証券(ADR)1単位当たりカザフGDR4.885単位で、ポリュスの時価総額を99億3,000万米ドル、カザフを3億700万ドルと、市場価格とほぼ同じ値で算定した。取引完了後は、ポリュスの大株主であるロシア投資ファンド大手オネクシムと同ナフタ・モスクワがそれぞれPGIの株式36~37%を保有し、主要株主となる。8月17日の取引完了を見込む。
\両社は統合でコスト削減が図れるうえ、株式の流動性が高まり資金調達が容易になることによって、新たな買収を仕掛けやすくなると意義を説明している。ポリュスの2009年売上高は前年比約6割減の4億5,200万ドル、カザフは同11.2%増の6,000万ドル。PGIは両社合わせた09年の金生産量130万オンスから、14年には310万オンスまで引き上げることを目指している。
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