ポーランド中央統計局が20日発表した2010年6月の鉱工業生産は、前年同月を14.5%上回り、8カ月連続で増加した。前月比でも7%増と一段と勢いづいた。経済成長見通しが予想以上に良好なことから、中央銀行はインフレ警戒姿勢を強めている。
\第1四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比で3%増。財務省の観測では、第2四半期も製造業の活況を背景に3%に達したもようだ。5月の製造業購買担当者指数(PMI)は、外需が好調で53.3と07年8月以来の最高値をつけた。自動車調査会社Samarによると、6月の乗用車・ミニバン生産台数も9万2,300台で前月比21%増、前年同月比19%と大きく伸びた。
\中銀は今月初め、来年の経済成長見通しを4.6%に上方修正すると同時に、インフレ警戒姿勢を示した。ブルームバーグによると、中銀金融政策理事会のKazmierczak理事は、来年の経済成長率が4%を超えるとの観測に言及し、「これはインフレ加速を意味するので、インフレ目標の達成に向け対処しなければならない」と早期利上げの可能性を示唆した。中銀はここ1年、政策金利を過去最低の3.5%に据え置いている。
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