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2010/12/8

総合・マクロ

チェコ首相、任期中にユーロ導入時期は決めず

この記事の要約

チェコのネチャス首相はこのほど、自身の任期が切れる2014年末まで、ユーロ導入時期を決めることはないとの考えを明らかにした。同首相は5日に行われた国営放送CTの討論番組で「この時期にユーロを導入するのは経済的にも政治的に […]

チェコのネチャス首相はこのほど、自身の任期が切れる2014年末まで、ユーロ導入時期を決めることはないとの考えを明らかにした。同首相は5日に行われた国営放送CTの討論番組で「この時期にユーロを導入するのは経済的にも政治的にも愚かなこと」と発言。今後数年間、チェコがユーロを導入することはないとした。

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チェコの国内総生産(GDP)の7割が輸出で、その大半をユーロ圏への輸出が占めている。ネチャス首相は「コルナで経済動向に柔軟に対応できる」と述べ、ユーロに拘束されて通貨の切り下げや為替レートの変動などの手を打てないギリシャやアイルランドの二の舞にはなりたくないとの立場を示した。

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ギリシャとアイルランドのソブリン危機を理由に、チェコ国民のユーロ導入熱も低下しており、同国の世論調査機関が10月に実施した調査では、コルナ廃止に反対する人が約7割に上り、過去5年で最高となった。

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さらに、ブルームバーク通信によると、欧州連合(EU)とユーロに懐疑的な同国のクラウス大統領は、「EUの経済通貨同盟はギリシャとアイルランドへの緊急融資の実施で変容した」とし、政府にユーロ導入義務を破棄できるかどうか検討するよう指示したという。EU加盟国は、デンマークと英国を除き、欧州連合条約により、基準を満たしてユーロを導入することが義務付けられている。

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