2011/5/4

ポーランド

10年の財政赤字、対GDP比7.9%

この記事の要約

ポーランド中央統計局(GUS)は4月26日、2010年の同国の財政赤字が1,112億ズロチ(413億米ドル)となり、前年から127億ズロチ増加したと発表した。10年の財政赤字の対国内総生産(GDP)比率は7.9%と、前年 […]

ポーランド中央統計局(GUS)は4月26日、2010年の同国の財政赤字が1,112億ズロチ(413億米ドル)となり、前年から127億ズロチ増加したと発表した。10年の財政赤字の対国内総生産(GDP)比率は7.9%と、前年から0.3ポイント拡大し、3年連続で欧州連合(EU)が定める基準である3%を上回った。

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ポーランド政府は財政赤字比率を今年は5.6%に圧縮し、来年には2.9%とEU基準以下の水準に抑制することを目標に掲げている。世界銀行のシニアアナリスト、リヒター氏はブルームバーグの取材に対し、「ポーランドはマクロ経済政策を引き締める方向に舵を切った」と述べ、今年は同国にとって財政政策の転換点となると指摘。財政赤字比率は今年に大きく低下し、追加策の実施により来年には3%に近付くとの見方を示した。

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2010年の公的債務の対GDP比が55%と、前年から4.1ポイント拡大したものの、財政法で定める上限に収まった。財政法では、公的債務残高が対GDP比で55%を超えた場合、翌年の均衡財政達成と緊縮財政の実施を義務付けている。

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なお、GUSが同日発表した10年のGDP成長率の確定値は3.8%で、速報値と変わらなかった。ただ10-12月期の成長率は前年同期比4.5%と、速報値の4.4%から上方修正された。(1PLN=30.37JPY)

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