2011/5/4

チェコ・スロバキア

チェコ石化大手のユニペトロル、原油価格高騰で増益確保

この記事の要約

チェコ石油化学大手のユニペトロルが29日発表した2011年1-3月期の純利益は4億6,400万コルナ(2,860億米ドル)となり、前年同期実績を50%上回った。これは、ブルームバーグ通信のアナリスト予想中央値とほぼ同じ水 […]

チェコ石油化学大手のユニペトロルが29日発表した2011年1-3月期の純利益は4億6,400万コルナ(2,860億米ドル)となり、前年同期実績を50%上回った。これは、ブルームバーグ通信のアナリスト予想中央値とほぼ同じ水準。原油価格の高騰で資産価値が拡大したことが奏功した。

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売上高は28%増の231億コルナ、営業利益(EBIT)は10%増の5億7,100万コルナだった。リトヴィノフ本社工場の水素化分解装置(ハイドロクラッカー)が2月、技術的な問題から2週間稼働を停止し、石油精製能力が落ちたことが足を引っ張った。

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証券会社のWood & Coによると、資産価値の上昇幅は3億8,100万コルナにも達した。1-3月期の原油価格は前年同期を22%上回り、これがなければ1,000万コルナの営業損失を計上するところだった。

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製油部門の営業利益は8,900万コルナで、資産価値の上昇効果を除くと3億700万コルナの損失。ハイドロクラッカーの運転中止による影響を除外しても損益分岐点に達していないという。

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ユニペトロルはポーランドPKNオルレンの子会社で、国内最大の製油会社であるCeska Rafinerskaを傘下に収める。Ceska Rafinerskaの合弁パートナーである伊エニは持ち株売却に向けてロシアのガスプロムと交渉中だ。(1CZK=4.95JPY)

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