2011/5/4

チェコ・スロバキア

チェコの電力消費、20年で26%増の見通し

この記事の要約

チェコ国営の電力市場運営機構(OTE)はこのほど発表した調査報告書で、同国の電力消費量が今後20年で26%増加するとの見通しを示した。今年、59.3テラワット時(TWh)と予想される国内消費量は2030年には74.6TW […]

チェコ国営の電力市場運営機構(OTE)はこのほど発表した調査報告書で、同国の電力消費量が今後20年で26%増加するとの見通しを示した。今年、59.3テラワット時(TWh)と予想される国内消費量は2030年には74.6TWhに増加するという。

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OTEによると、電力消費の増加要因となるのは、国内工業生産の拡大と電気自動車(EV)の普及。EVについては2020年までにブームが来ると予想している。また、電力消費の増加によって、国内発電量の75%を生産する電力最大手CEZが最も恩恵を受けるという。

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国際エネルギー機関(IEA)は、2010年の報告書の中で、チェコは十分な発電能力を備えており、計画されている発電能力の増強事業によって、拡大する国内需要をカバーできるだけでなく、余剰電力を輸出することも可能と指摘した。実際に、福島原発事故を受けて隣国ドイツの旧型原発7基が3月半ばに運転を停止して以来、チェコからドイツへの電力輸出量は大幅に増加している。

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CEZは、老朽化した石炭火力発電所の近代化とテメリン原発の原子炉2基の増設によって、電力需要の拡大に対応する方針だ。

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