2011/5/18

ハンガリー

4月インフレ率は4.7%、金利は据え置き

この記事の要約

ハンガリー中央統計局(KSH)が11日発表した2011年4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月から4.7%上昇し、3月の4.5%を0.2ポイント上回った。前月比の上昇率は0.6%で3月の1.1%から鈍化した。ハンガリー […]

ハンガリー中央統計局(KSH)が11日発表した2011年4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月から4.7%上昇し、3月の4.5%を0.2ポイント上回った。前月比の上昇率は0.6%で3月の1.1%から鈍化した。ハンガリーのインフレ率は1月に前年同月比4.0%と沈静化したが、その後は上昇を続けており、1-4月期では前年同期から4.3%増加した。

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品目別上昇率は、食品が前年同月比9.4%、電気・ガスその他燃料が8.4%、自動車用燃料・潤滑油が6.4%と高かった。また、変動の大きいエネルギーと食品を除くコアインフレ率は、前月比では0.3%と3月の0.8%を下回ったが、前年同期比では3月の2.5%から2.7%に上昇した。

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一方、欧州連合(EU)基準による4月の調和消費者物価指数(HICP)は前月比0.7%、前年同月比では4.4%にそれぞれ上昇したものの、上昇率は3月の前月比1.0%、前年同月比4.6%を下回った。

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■ 金利は据え置き

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ハンガリー中央銀行(MNB)は16日、主要政策金利を6%に据え置くことを決定した。据え置きは4カ月連続。4月のインフレは3月を0.2ポイント上回る4.7%に上昇したが、中銀は「現行の金利水準を一定期間維持しても、来年末までにインフレ率は中銀目標の3%を達成できる」というこれまでの見方を堅持した。今後、インフレが進めば利上げ、逆に、内需の動きが鈍ければ、中期的に利下げも検討する方針だ。

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一方、JPモルガンのアナリストは2012年までにインフレ率を3%以内に抑えることは難しいと指摘。「数カ月の据え置きの後は利下げではなく利上げになる」と予想している。アナリストの多くが同意見で、モルガン・スタンレーも、今年のインフレ率は4.6%、来年も3.9%になるとの見通しを示した。

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