2011/6/1

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

韓国企業、ルーマニアの原発プロジェクトに関心

この記事の要約

韓国電力公社(KEPCO)が主導する同国の企業団がルーマニア・チェルナボダ原発の拡張プロジェクトへの参加を検討している。ルーマニア経済省がこのほど明らかにしたところによると、企業団は先ごろルーマニアを訪問し、イオン・アリ […]

韓国電力公社(KEPCO)が主導する同国の企業団がルーマニア・チェルナボダ原発の拡張プロジェクトへの参加を検討している。ルーマニア経済省がこのほど明らかにしたところによると、企業団は先ごろルーマニアを訪問し、イオン・アリトン経済相とこの件について協議したという。

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ルーマニア原子力公社(SNN)は2008年、チェルナボタ原発第3、4号機を建設するため、プロジェクト会社EnergoNuclearを設立。同社にはSNNのほか、電力大手のチェコCEZ、仏GDFスエズ、伊エネル、独RWE、西イベルドローラと鉄鋼大手アルセロールミタルのルーマニア子会社が出資した。ただ、金融危機や資金問題を理由にまずCEZが昨年、プロジェクトから撤退すると表明。今年に入りRWEとGDFスエズと、イベルドローラも撤退を決めた。

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EnergoNuclearは当初、2011年までに着工し、2015年の稼働を見込んでいたが、出資者の相次ぐ撤退で資金繰りが困難になったため、5月5日に3、4号機の建設を2019年まで延期すると発表。新たな投資家を探す方針を明らかにしていた。

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プロジェクト規模は08年時点で40億ユーロと見込まれたが、今後、新たな見積もりを実施する予定だ。福島の原発事故の影響で安全基準が厳しくなるのは必至で、投資規模は上昇する恐れがある。

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