2011/6/22

CIS諸国

ウクライナと中国、戦略的協力関係の樹立で合意

この記事の要約

中国の胡錦涛国家主席は20日、訪問先のウクライナでヤヌコビッチ大統領と会談し、戦略的協力関係の樹立と深化を内容とする共同宣言に調印した。国家主権の維持と領土保全における相互協力をはじめ、平和的外交、政府高官レベルでの交流 […]

中国の胡錦涛国家主席は20日、訪問先のウクライナでヤヌコビッチ大統領と会談し、戦略的協力関係の樹立と深化を内容とする共同宣言に調印した。国家主権の維持と領土保全における相互協力をはじめ、平和的外交、政府高官レベルでの交流活発化などで合意した。ユーシェンコ前大統領の新欧米戦略の下で、中国と関係が薄かったウクライナだが、今回の胡主席来訪をきっかけに中国から継続的な投資を呼び込みたいところだ。

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経済分野では、ウクライナ政府への財政支援(12億米ドル)、ボルィースピリ国際空港とキエフを結ぶ高速鉄道建設計画への融資(10億ドル)、エネルギー、技術などの分野における協力などで、総額35億ドル相当の契約が結ばれた。

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ヤヌコビッチ大統領は、中国との経済協力を通じてウクライナ経済の近代化を推進する立場を示した。また、穀物・食料品輸出を拡大するとともに、航空機製造分野における提携を望んでいると話している。両国間の貿易額は今年、昨年の1.8倍に当たる100億ドルに達する見通しだ。

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中国の元首がウクライナを訪問するのは、江沢民前主席以来、10年ぶり。胡主席は今月12日から20日の日程でカザフスタン、ロシア、ウクライナの3カ国を歴訪。カザフスタンの首都アスタナで開かれた上海協力機構サミットや、サンクトペテルブルグの国際経済フォーラムなどに出席した。

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