2011/6/22

ロシア

ロシアの次期大統領選、候補者決まらず

この記事の要約

ロシアの次期大統領選が来年3月に迫っているが、メドベージェフ現大統領もプーチン首相も出馬の意思を明らかにしていない。メドベージェフ大統領はプーチン首相が出席しなかった先週末の国際経済フォーラム(サンクトペテルブルク)で、 […]

ロシアの次期大統領選が来年3月に迫っているが、メドベージェフ現大統領もプーチン首相も出馬の意思を明らかにしていない。メドベージェフ大統領はプーチン首相が出席しなかった先週末の国際経済フォーラム(サンクトペテルブルク)で、「(プーチン首相が説く)国家資本主義は誤り」とし、「もし再選したら、政治・経済改革を進める」と表明。さらに、国営企業の民営化の重要性を説くなど、外国投資家の歓心を買う言葉を並べたが、実際の出馬についてはコメントしなかった。

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また、同大統領は、19日付『フィナンシャル・タイムズ』紙のインタビューに対し、プーチン首相が大統領時代に進めた上からの民主化を批判。議席獲得に必要な最低得票数を7%に引き上げたことが少数党の議会参加を妨げているとして、これを3%に修正する意思を示す一方、「プーチン首相に対抗して大統領選に出馬する意思はない」と明言した。プーチン首相も出馬については態度を明らかにしておらず、ロシア政治の先行きは不透明だ。

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今後の見通しが不確実な状況は、経済にも悪影響を与えており、ロシア中銀によると、今年1-4月にロシアからの流出した資本は約300億米ドルに上った。これは昨年1年間の流失額にほぼ相当するという。

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ブルームバークは、「誰が大統領になってもプーチン路線に変わりはない」という米ユーラシア・グループのアナリストの発言を引用。メドベージェフ大統領が再選しても改革のチャンスは低くなりそうだ。

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