2011/7/6

チェコ・スロバキア

太陽光発電拡大で電力料金が急上昇

この記事の要約

チェコのエネルギー規制局(ERU)は先ごろ、太陽光発電の普及拡大で電力料金の上昇圧力が強まっており、政府が補助金を注入しなければ一般家庭で9.7%、産業顧客13.9%と大幅な料金引き上げとなる可能性があると指摘した。\ […]

チェコのエネルギー規制局(ERU)は先ごろ、太陽光発電の普及拡大で電力料金の上昇圧力が強まっており、政府が補助金を注入しなければ一般家庭で9.7%、産業顧客13.9%と大幅な料金引き上げとなる可能性があると指摘した。

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チェコ政府はこれまで、高いフィードインタリフ(固定買取価格)制度を導入して太陽光発電を助成してきたが、電力料金上昇をあおる結果を招いた。このため政府は昨年、太陽発電への課税による税収を財源に、電力料金上昇を抑えるため120億コルナの補助金を投じた。ERUの推定では、ベースロード電力料金の上昇率を5%とした場合、昨年並みの補助金が投入されれば、今年の電力料金上昇率は一般家庭で3%、産業顧客で6.5%に抑えることができる。政府は来年の補助金規模を10月末までに決定する予定だ。

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太陽光発電の発電能力は昨年初めの463メガワットから、現在までに1,900メガワットに急拡大した。今年以降の新設発電プラントの投資インセンティブは廃止されたが、既存施設の発電規模による価格上昇圧力は大きい。(1CZK=4.83JPY)

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