2011/7/20

総合・マクロ

ベルギー金融KBC、ポーランド事業を売却へ

この記事の要約

ベルギーの大手金融グループKBCが経営再建のため、ポーランド事業を売却する。当初計画していたチェコとハンガリー子会社の新規株式公開(IPO)の代わりに実施する措置で、同行は13日、欧州委員会に戦略計画の変更を申請した。来 […]

ベルギーの大手金融グループKBCが経営再建のため、ポーランド事業を売却する。当初計画していたチェコとハンガリー子会社の新規株式公開(IPO)の代わりに実施する措置で、同行は13日、欧州委員会に戦略計画の変更を申請した。来週中に回答を得られるとしている。

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金融危機を受けてベルギー政府から70億ユーロに上る公的資金の注入を受けたKBCは2009年9月、公的資金返済に向けた戦略計画をまとめ、チェコのチェスコベンスカ・オブホドニ銀行(CSOB)とハンガリーのK&H Bankの少数株式を売却して資金を調達することを決定した。しかし、銀行の新自己資本規制バーゼル3やリースに関する国際会計基準(IFRS)、さらにハンガリー政府が昨年導入した銀行税など規制環境が変化したことから、当初のIPO案を撤回し、ポーランド子会社の売却を決めたという。売却対象は同国の金融子会社Kredyt Bankと保険子会社Warta。Kredyt Bankには80%、Wartaには100%出資している。

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KBCによると、ハンガリーの銀行税導入により、K&H Bankの2010年の純利益は3分の1減少した。同税の影響は今後も続く見通しで、K&H Bankの上場は困難になったという。

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