2011/7/20

チェコ・スロバキア

チェコ6月インフレ率、1.8%に鈍化

この記事の要約

チェコ統計局が12日発表した6月の消費者物価上昇率(インフレ率)は前年同月比1.8%で、5月の2.0%から低下した。市場では2.1%に上昇するとの見方が多かったが、食品および非アルコール飲料の大幅低下によりインフレ圧力が […]

チェコ統計局が12日発表した6月の消費者物価上昇率(インフレ率)は前年同月比1.8%で、5月の2.0%から低下した。市場では2.1%に上昇するとの見方が多かったが、食品および非アルコール飲料の大幅低下によりインフレ圧力が弱まった。前月比でも5月の0.5%上昇から0.2%の低下に転じた。

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食品の中で特に価格低下が著しかったのは生鮮野菜で、前年同月を12.3%下回った。また、自動車燃料が緩やかな価格上昇にとどまったことにより、交通料金の上昇率も7.9%に下がった。一方、小麦粉、パン、食用油、バターなどの日常基礎食品は20~40%と高い上昇率を示し、引き続きインフレ圧力が大きい。

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コメルチュニ・バンカのアナリストは「需要がけん引するインフレ圧力はなく、個人消費の動向から見ても、短期的にインフレ圧力はかからない」との見方で、賃金が実質低下傾向にあることもインフレリスクが弱まる要因として示唆している。今年6月までの過去12カ月の平均インフレ率は1.9%で、中銀のインフレ目標値2.0%を下回っている。

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