2011/8/10

ポーランド

ポーランドの7月新車販売4.8%減、VAT規定変更とズロチ安で

この記事の要約

ポーランドの自動車業界調査会社サマルが4日発表した同国の7月新車登録台数は2万3,181台となり、前年同月比で4.83%、前月比で5.28%、それぞれ減少した。1-7月の累計では16万550台で前年同期を5.75%下回っ […]

ポーランドの自動車業界調査会社サマルが4日発表した同国の7月新車登録台数は2万3,181台となり、前年同月比で4.83%、前月比で5.28%、それぞれ減少した。1-7月の累計では16万550台で前年同期を5.75%下回った。

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商用車タイプの乗用車を社用車として購入した場合の付加価値税(VAT)免除措置が制限されたことに加え、ズロチ高ユーロ安が購入意欲をそいだ格好だ。新車ではなく中古車を買った個人顧客も多いとみられる。

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今後の見通しについてサマルは、販売台数の縮小幅が従来予想の5~10%を上回る可能性を指摘した。北アフリカ・中東の政情不安や欧州通貨危機、国内の改革遅延が経済を減速させ、自動車市場に影を落としている。先行き不透明感から顧客が新車ではなく中古車を求めたり、自動車購入を遅らせたりしていることも足を引っ張っている。また、長期的視野に立った自動車市場政策の欠如で、年間50万台と推定されるポーランド市場の潜在力が十分に引き出されていないという。

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昨年は中小企業が商用車タイプの乗用車の購入を急いで販売台数を押し上げたが、今年はその販売が事実上ゼロに落ち込んだ。大手企業による社用車需要が順調に伸びているものの、通期でも減少分を相殺できないもようだ。

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1-7月のブランド別販売台数は、シュコダが1万9,132台で引き続きトップ。フォード(1万3,040台)、オペル(1万3,033台)、トヨタ(1万1,126台)がこれに続いた。

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フィアットが23%、ホンダが30%減少するなど、上位20ブランドのうち13ブランドが販売台数を落とした。その中でルノーのルーマニア子会社ダチアは45%増と健闘した。新SUV車の「ダスター」がけん引した。

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■輸入中古車市場は前年同期1.86%増

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7月の輸入中古車の登録台数は6万1,533台で、前年同期比で1.86%増加した。前月比では10.34%減少した。1-7月の累計は38万9,239台と8.29%低下した。

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車齢別でみると10年超が最も多く、全体の47.59%を占めた。4~10年は44.47%、4年以下は8.39%だった。

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ブランド別ではフォルクスワーゲンが6万5,664台で1位をキープした。2位以下はオペル(4万5,681台)、ルノー(3万6,450台)、フォード(3万3,841台)だった。

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