2011/8/31

ハンガリー

リヒターと独シュターダが提携、バイオシミラーの開発・販売で

この記事の要約

ドイツ後発医薬品大手のシュターダは30日、後発生物製剤(バイオシミラー)の開発・販売に関し、ハンガリー製薬大手のゲデオン・リヒターと2件の契約を結んだと発表した。\ 1件目の契約でシュターダは、欧州および独立国家共同体に […]

ドイツ後発医薬品大手のシュターダは30日、後発生物製剤(バイオシミラー)の開発・販売に関し、ハンガリー製薬大手のゲデオン・リヒターと2件の契約を結んだと発表した。

\

1件目の契約でシュターダは、欧州および独立国家共同体におけるモノクローナル抗体「リツキシマブ」の後発品の非独占的販売権を獲得する。現地の規制によりロシアは対象に含まれないが、規制が解かれればロシアについても同様な販売権を取得する。リヒターは対象地域における自社の販売権を留保するほか、非独占的販売権をもう1社に限り付与することが認められる。

\

シュターダは、契約による一時金に加え、プロジェクトの進捗状況に応じて合計1,000万~5,000万ユーロを支払う。

\

リツキシマブは血液のがんである悪性リンパ腫の治療に使われる。リヒターが開発する後発品は2017年末までに認可が得られる見通しとなっている。

\

2件目の契約では、シュターダが昨年末に開発を中止したモノクローナル抗体「トラスツズマブ」のバイオシミラーの開発権をリヒターが取得する。取引額は100万~500万ユーロ。また、臨床試験の開始が見込まれる2年後に、シュターダがリヒターから同薬の非独占的販売権を得るオプションが合意された。

\

シュターダは昨年、コスト削減を決定した。製品開発では、自社に欠けている製品を他社からライセンス契約で取得する「インライセンシング」で低コスト化を図る方針を打ち出し、トラスツズマブの開発を打ち切った。同薬は乳がんや胃がんの治療に用いられている。

\