2011/9/7

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

スロベニア、Q2成長率は0.9%に減速

この記事の要約

スロベニア統計局が8月31日発表した今年4-6月期の国内総生産(GDP)は前年同期比0.9%増となり、上げ幅は前期の2.3%から大きく縮小した。同国が加わるユーロ圏の信用不安で欧州経済の先行きが不透明になり、欧州向けの生 […]

スロベニア統計局が8月31日発表した今年4-6月期の国内総生産(GDP)は前年同期比0.9%増となり、上げ幅は前期の2.3%から大きく縮小した。同国が加わるユーロ圏の信用不安で欧州経済の先行きが不透明になり、欧州向けの生産、輸出が減速したことが響いた。6月の鉱工業生産は前年同期比1.9%増で、上げ幅は5月の6.2%を大きく下回った

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今後は欧州諸国が財政再建のため引き締め策を進めるとみられることから、スロベニアの鉱工業生産、輸出は需要後退でさらに減速する見通しだ。ユーロ危機の深刻化もマイナス要因になる。クリザニツ財務相は、今年通年のGDP予想を当初の2.2%から1.8%に下方修正した。

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ユーロ圏に属するスロベニアでも財政は悪化しているが、パホル政権が下院で確保している議席は定数90議席のうち33議席にすぎず、財政健全化は進んでいない。6月の国民投票は与党が提出した年金改革法案を否決。財政の持続可能性を維持するために必要な補正予算の成立も難しい状況だ。

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