2011/10/19

チェコ・スロバキア

スロバキア、暫定内閣発足に向けて党派間会合

この記事の要約

スロバキアのガスパロビッチ大統領は14日、ラディツォバー内閣信任案の否決を受け暫定内閣を発足させる方針を明らかにした。任期は来年3月10日の選挙までで、議会内6会派の代表とともに憲法に合致した解決策を探るとしている。しか […]

スロバキアのガスパロビッチ大統領は14日、ラディツォバー内閣信任案の否決を受け暫定内閣を発足させる方針を明らかにした。任期は来年3月10日の選挙までで、議会内6会派の代表とともに憲法に合致した解決策を探るとしている。しかし、17日の第1回会合は物別れに終わり、組閣作業は困難なものになりそうだ。

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第1党で最大野党の「スメル(道標)」と第2党で連立与党の一つであった「自由と連帯」は、すでに暫定政権に参加しない方針を明らかにした。このため、新内閣は少数内閣となる見通しだ。23日には欧州首脳会議が予定されており、20日の第2回会合で合意が得られるか、注目される。

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ラディツォバー首相は11日、ユーロ圏の財政危機国を救済する欧州金融安定基金(EFSF)の機能拡充承認案を内閣信任案と抱き合わせで採決にかけた。しかし、「自由と連帯」の棄権で過半数が維持できず、法案は否決された。

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2回目の採決となった14日には、「スメル」が前倒し選挙の実施を条件に賛成に回り、EFSF拡充案が成立した。

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ラディツォバー首相は採決の結果を受け、議会が「非常に責任ある決定」を下したことに感謝の意を示し、拡充案の承認は「欧州の債務危機を食い止めるステップだ。我々はユーロ圏の一員であることを今日、確認した」と述べた。EFSFの拡充により、スロバキアの負担は、同国のGDPの約1割に相当する77億ユーロとなる。

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スロバキアでは、ユーロ参加国の中でエストニアに次いで貧しい同国が、ギリシャなどより豊かな国の救済に参加を強いられることに対し、国民が強く反発していた。

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