2011/11/9

ロシア

ロシア原油生産、ソ連崩壊後の最高記録を更新

この記事の要約

ロシアのエネルギー省は2日、10月の原油生産が日量1,034万バレルに上ったと発表した。日量1,030万バレルだった9月に続き、ソ連崩壊後の最高記録を更新した。10月から施行された輸出関税の引き下げが原油生産を押し上げた […]

ロシアのエネルギー省は2日、10月の原油生産が日量1,034万バレルに上ったと発表した。日量1,030万バレルだった9月に続き、ソ連崩壊後の最高記録を更新した。10月から施行された輸出関税の引き下げが原油生産を押し上げた格好だ。TNK-BPが前月比0.2%増の627万トンを生産し、全体の増産に貢献した。

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原油生産量でロシアは2位のサウジアラビアを押さえて世界トップの座をキープした。サウジアラビアは10月の生産量が日量940万バレルと前月から10万バレル縮小した。

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ガス生産は13%増の日量18億立方メートルに拡大した。うち、ガスプロムは14億5,000立方メートルで前月を15%上回ったが、前年同月比では価格高騰が響いて9.2%縮小した。

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欧州の取引先が価格上昇を見込んで事前に購入を増やしていた反動で、「10月の生産量としては同社最低の水準」(天然ガス市場調査会社イースト・ヨーロッパ・ガス・アナリシスのコルチェムキン氏)にとどまった。

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欧州のガス需要の4分の1をまかなうガスプロムだが、顧客がスポット市場での購入を増やしたり、液化天然ガス(LNG)に切り替えたりしていることから、経営をとりまく環境が厳しくなりつつある。国内でガスプロムと競合する、ノバテクなど独立系エネルギー企業のガス生産も、10月に前年同月比54%増の48億立方メートルの過去最高を記録した。

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