2011/11/16

総合・マクロ

中東欧4カ国の7-9月期GDP、ルーマニアが大幅増に

この記事の要約

中東欧4カ国(ハンガリー、チェコ、スロバキア、ルーマニア)の統計局が15日発表した今年7-9月期の経済成長率(速報値)は農業生産が好調だったハンガリーとルーマニアで市場の予想を上回った一方、チェコとスロバキアでは減速した […]

中東欧4カ国(ハンガリー、チェコ、スロバキア、ルーマニア)の統計局が15日発表した今年7-9月期の経済成長率(速報値)は農業生産が好調だったハンガリーとルーマニアで市場の予想を上回った一方、チェコとスロバキアでは減速した。

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ルーマニアの7-9月期国内総生産(GDP、未調整)は前年同期比4.4%増となり、過去3年で最大の伸びを示した。また、前期の伸び幅(1.4%)も大きく上回った。特に農業生産が25%増と好調だったほか、建設業、製造業もそれぞれ7.2%、5.5%増加した。前期比でも季節要因調整後で1.9%増加し、前期の伸び幅(0.2%)を上回った。バセスク大統領は14日、出演したテレビで、「今年10-12月期のGDPが2.5%増となれば、通期で2%以上の経済成長が達成できる」と期待を示した。

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また、ハンガリーのGDP(未調整)は前年同期から1.4%増加した。前期の伸び幅には0.1ポイント及ばなかったものの、市場関係者の予想(0.7~1.0%)を大きく上回った。農業生産の増大と好調な輸出が低迷する内需をカバーした。一方、鉱工業生産では建設業の不振が他の部門の伸びを相殺した。季節要因・営業日数調整済みのGDPは前期比で0.5%増。前期の伸び幅(0.2%、改定値)を上回った。

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■チェコ・スロバキアは減速

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一方、チェコとスロバキアの経済成長は減速した。チェコの7-9月期GDP(季節要因・営業日数調整済み)は1.5%増となり、前期の伸び幅(2.2%)を下回った。経済のけん引役の製造業と輸出がユーロ圏からの受注減で減速したうえ、農業・建設業も不振だったことが響いた。GDPは前期比では横ばい。前期は0.1%増だった。

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スロバキアのGDP(未調整)は、前年同期比2.9%増となり、前期の3.5%増(改定値)から減速した。また、季節要因調整後でも3.2%増と、前期の3.4%を下回った。前期比では0.8%増となり、前期の伸び幅を0.1ポイント下回った。

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