2011/11/16

総合・マクロ

中東欧景況見通し悪化=企業アンケート

この記事の要約

中東欧の景況見通しが悪化していることが、トムソン・ロイタースとオーストリアの金融情報サービスOeKBが合同で実施した中東欧景況感調査で分かった。向こう6カ月間の景況感を予測する先行指数は10月に17ポイントとなり、前回( […]

中東欧の景況見通しが悪化していることが、トムソン・ロイタースとオーストリアの金融情報サービスOeKBが合同で実施した中東欧景況感調査で分かった。向こう6カ月間の景況感を予測する先行指数は10月に17ポイントとなり、前回(7月)の30、2007~11年の平均値28を大きく下回った。同時に、2009年以来初めて先行指数が現状値を下回り、08~09年の景気後退からの回復が腰折れする観測が強まってきた。 

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トムソン・ロイタースOeKB中東欧景況感調査は、中東欧事業本部をオーストリアに構える国内外企業約400社の現状および短期的な業況見通しについて四半期ごとに行われる。7月の調査では輸出売上が1年後に拡大すると回答した企業は全体の半分だったが、今回は3分の1に減少。同時に、輸出売上が減ると回答した企業は4%から12%に増えた。ただ、半分強の企業は現状と変わらないと回答しており、輸出が大きく悪化する懸念はなさそうだ。 

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銀行業界の景況はユーロ圏の財政危機を背景に特に冷え込んでいる。先行指数は7月を26ポイント下回る10ポイントに大きく悪化した。一方、保険業界は8ポイント低い22ポイントで、比較的高い値を確保している。

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