2011/11/16

ポーランド

ポーランドのメディア王、移動通信2位を完全買収

この記事の要約

ポーランドのメディア王と呼ばれる実業家、ジグムント・ソロルジャク(Solorz-Żak)氏が同国2位の移動通信企業ポルコムテルを完全買収する手続きを完了した。取引規模は181億ズロチだが、債務や今年支払われた配当額を差し […]

ポーランドのメディア王と呼ばれる実業家、ジグムント・ソロルジャク(Solorz-Żak)氏が同国2位の移動通信企業ポルコムテルを完全買収する手続きを完了した。取引規模は181億ズロチだが、債務や今年支払われた配当額を差し引いた実際の取引額は151億ズロチだった。

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ソロルジャク氏は監査役会から新社長に指名され、バウツ社長は取締役に降格となった。ソロルジャク新社長は「ポルコムテルは国有企業だったことから、やるべきことは多い」とした上で、コスト削減に尽力し、販売網の拡大を実施する方針を示した。また、2013年には次世代の高速・大容量通信規格「LTE」通信網を完成させる計画だ。

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ポルコムテルの旧株主構成は、国有石油会社PKNオルレンと、国有精銅会社KGHM、英ボーダフォンがそれぞれ24.39%、国営公益企業PGEが21.85%、国有石炭販売会社Weglokoksが4.98%だった。今回の取引ではオルレン、KGHM、ボーダフォンがそれぞれ36億7,215万ズロチ、PGEが32億8,944万ズロチ、Weglokoksが7億4,909万ズロチを得た。

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ポルコムテルの売却はポーランド政府が昨年スタートさせた民営化計画の一環。政府は中小企業を完全民営化し、2013年までに戦略的に重要な大手企業に対する国有比率を20~30%へ減らすことを目指している。(1PLN=23.71JPY)

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