2011/11/16

ロシア

ロシアのWTO加盟が確実に、グルジアと合意文書に調印

この記事の要約

ロシアとグルジアは9日、スイスのジュネーブでロシアの世界貿易機関(WTO)加盟に関する合意文書に調印した。これにより、ロシアが来年初めにもWTO加盟を果たす見通しとなった。\ ロシアの経済規模は1兆9,000億米ドルに上 […]

ロシアとグルジアは9日、スイスのジュネーブでロシアの世界貿易機関(WTO)加盟に関する合意文書に調印した。これにより、ロシアが来年初めにもWTO加盟を果たす見通しとなった。

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ロシアの経済規模は1兆9,000億米ドルに上り、WTO非加盟国として最も大きい。同国の加盟は、10年前の中国の加盟と並び、世界貿易の自由化に大きく貢献すると見込まれる。企業や投資家も、これをきっかけにロシアの事業環境が整備されることを期待している。

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ロシアは1993年以来、WTOと加盟交渉を行ってきた。加盟には既加盟国153カ国の承認が必要だが、2008年の南オセチア紛争を機にロシアとの外交関係を絶ったグルジアだけが最後まで反対していた。今回、スイスの仲介で合意に至った。

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合意文書では、一方的にグルジアからの独立を宣言した南オセチア自治州、アブハジア自治共和国の両地域を含めて、中立的機関がロシアとグルジアの交易を監視することなどが確認された。

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■EU、対ロシア輸出の拡大に期待

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欧州連合(EU)は重要な貿易相手国であるロシアがWTOに加盟することで、年間40億ユーロ規模の経済効果を見込んでいる。ロシアはEUにとって米国、中国に次ぎ3番目に重要な輸出先だ。バラシュ欧州副通商委員は、ロシアのWTO加盟だけでEUの輸出が5%拡大すると予測している。

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EUは昨年、ロシアからの輸入額が1,586億ユーロ、ロシアへの輸出額が861億ユーロに達した。

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